民間介護保険は本当に必要?公的保険で十分な理由を徹底解説

介護保険の説明

老後の備えとして気になる「民間介護保険」。しかし、本当に民間保険は必要なのでしょうか? この記事では、公的介護保険の保障内容をふまえた上で、民間保険が不要と考えられる理由をわかりやすく解説します。

まーこ
まーこ

老後の備えとして保険に加入するというのは良いと思いますが、立ち止まり考える勇気も必要です!

民間介護保険は不要

民間介護保険の必要性

「老後に備えて民間介護保険に入るべき?」という疑問を多くの方が抱えています。民間保険は確かに安心材料のひとつではありますが、実際には費用対効果や利用条件の面で課題も多く、誰にとっても「必要」とは言えません。

まーこ
まーこ

前に一緒に働いてた人のご主人が、脳梗塞で倒れて入院したんですよ。そのとき、たまたま民間の介護保険にも入ってて、保険だけで年間何十万も払っていたから、「返ってきてよかった〜」って話してたのが印象的でした。でも正直、必要かどうかって人それぞれですよね。

公的介護保険の保障内容とメリット

日本の介護制度には公的介護保険があり、要介護認定を受けた人は自己負担1〜3割でさまざまな介護サービスを受けられます。

訪問介護やデイサービス、ショートステイなどの在宅サービス、老人保健施設や特別養護老人ホームなどの施設サービスまで幅広く対応。基本的な介護は公的保険でまかなえるケースがほとんどです。

民間介護保険のデメリットとリスク

介護は高齢者であれば誰にでも起こり得る問題です。そのため、民間の介護保険だけで将来の介護をすべてカバーしようとするのは現実的とは言えません。

さらに、以下のようなリスクやデメリットもあります:

  • 保険料が高額になりがち
  • 給付条件が厳しいことが多い
  • 認知症への対応が不十分な商品もある
  • 途中解約時の返戻金が少ない、またはゼロ

また、保険会社の倒産や合併といったリスクもゼロではなく、「若いうちから加入すれば保険料が安い」とうたう商品も、公的介護保険の対象年齢(40歳以上)や、40〜64歳は特定疾病が必要などの条件と照らすと注意が必要です。

こうした点をふまえると、「なんとなく不安だからとりあえず加入しておこう」という選択には慎重になるべきでしょう。

公的介護保険でカバーできる範囲

対象者と要件

  • 原則として40歳以上が加入対象
  • 65歳以上で介護保険サービスの申請が可能
  • 40〜64歳でも特定疾病があれば申請対象

利用できる主なサービス

(在宅サービス)

  • 訪問介護
  • 通所介護(デイサービス)
  • ショートステイなど

(施設サービス)

  • 特別養護老人ホーム
  • 老人保健施設など

自己負担は原則1〜3割で、経済的な負担も比較的軽く抑えられています。


公的介護保険で安心するための準備

  1. 家族での介護計画の話し合い
    • 役割分担や施設利用の希望などを話せる時に家族で共有し意見を出し合いましょう。
  2. 介護サービス利用のための手続き
    • 地域包括支援センターで介護の申請などのご相談も受け付けています。
  3. 資金計画の準備
    • 保険に頼らず、介護用の積立を検討する。20年などの長期間のお金を貯めるなら投資。直近数年などの短い期間なら貯金です。
  4. 家族間の意思確認と記録
    • 親の希望や意思をエンディングノートなどに記録。親だけで行わせずに子どもも介入してどうしたいのか具体的に考えましょう。
  5. 公的支援制度の把握
    • 高額介護サービス費制度、介護休業制度などを事前に確認。
  6. 地域資源の調査
    • 地元の介護サービス・施設を事前にリストアップ。
  7. 働き方の調整
    • 介護休業や在宅勤務など、職場との調整を早めに行う。

民間介護保険の真実と誤解

情報の受け取り方と注意点

「今すぐ入らないと損!」といった不安を煽る広告には注意。冷静に、信頼できる情報源から判断することが重要です。

FPが教える保険の選び方にも罠

ファイナンシャルプランナーの中には、「無理に民間保険に頼らず、公的制度と自助努力で十分備えられる」とアドバイスする人もいますが、自社の商品の手数料欲しさに押し売りすることもあるので、注意が必要です。

まとめ:民間介護保険は不要な場合もある

民間介護保険は一見魅力的に見えるかもしれませんが、その保険料を短期的(10年未満)には銀行口座に貯蓄、長期的(20年以上)には投資に回して備えるという選択肢も現実的です。
まずは、公的介護保険でどこまでカバーできるのかを正しく理解し、民間保険が本当に自分にとって必要かどうかを冷静に見極めることが大切です。

無理に保険に加入するのではなく、家族との話し合いや資金準備を通じて、自分たちに合った柔軟な介護への備えを進めていきましょう。

コメント

タイトルとURLをコピーしました